両替機ERD-20QE入庫整備 電源ユニット編
ERD-20QEは当社では数多く取り扱う人気の両替機です。
発売から10年以上経過する古い機械のため1台1台整備は入念に行っています。
今回は内部ユニットの一つ、電源ユニットの整備をご紹介いたします。
電源ユニットにはゴムのように目に見えて消耗する部品はありません。
専用の測定器を用いての整備となります。
本体から外したばかりの電源ユニットです。まずは基板を外します。
基板は3枚または4枚付いてます。
基板3枚のタイプは発売初期のものであまり見かけなくなりました。現在は4枚タイプです。
違いはおそらくドアスイッチの劣化防止、電源ノイズ低減ってところでしょう。
基板の状態をチェックします。
この作業は半田クラック、部品の劣化を目視やテスターを使い判断します。
劣化が疑われる部品は外してテスターにてひとつひとつチェックします。
不良部品の例。
この部品の場合、正常値は容量が4.7μF、内部抵抗が1Ω程度です。
表示からすると中身が蒸発して空っぽになり「容量抜け」という状態です。
新品のコンデンサーと交換が必要です。
半田クラックは半田付けで補修します。
はんだ付けされているピンの周りにシミのような輪っかができていたらクラックの合図です。
スイッチやヒューズもしっかりチェック、洗浄や研磨を行い正常動作するように補修します。
ヒューズも劣化するって知ってますか?ガラス管の線の変色にご注意ください。
ドアスイッチはドアを開閉する度にON/OFFするので結構劣化して接触が鈍くなっています。
メイン電源スイッチは100Vを直接ON/OFFするためスパーク痕が著しいです。
コネクタ類も脱着して接触不良がないか確認、状況により接点復活剤の塗布をします。
点検が終わったら組み立てて通電し正常の範囲内であることを確認して作業終了です。
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